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笑顔こぼれる「お座敷遊び」体験と
和ろうそくの舞

この日、集まったゲストは、初めて舞妓さんに会う人ばかり。舞妓さんの舞を目の前で見て、舞妓さんの暮らしや伝統産業についての楽しい解説を聞いているうちに、だんだん緊張が解けてきます。お座敷遊び体験で笑って、勇気を出して舞妓さんに質問をしたら、すっかり舞妓さんの魅力のとりこになっていきました。

楽しく遊んだあとは、和ろうそくの灯りのなかで舞妓さんの舞を観ます。

電気のない昔、人々は和ろうそくの灯りで夜を過ごしていました。和ろうそくは炎が大きく、風がなくても揺らめくという特徴をもっており、温かみのあるオレンジ色をしています。その灯りの中で一番きれいに見えるように計算されたお化粧が白塗りです。舞妓さん・芸妓さんの文化は400年以上の歴史がありますが、白塗りの化粧は、電気のなかった時代から脈々と受け継がれてきた名残なのです。

和ろうそくの揺らめく灯りに包まれて、舞妓さんの舞がいっそう美しく繊細に浮かび上がります。屏風に映った影が揺れる様子は、息をするのも忘れてしまうような幽玄美。400年という時を越えて、受け継がれて来た京都の心です。まだ電気がなかった時代に生きていた人たちも、同じように、和ろうそくの灯りの中で、舞に見とれていたことでしょう。