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きれいな骨になった巨大ザメ
骨格標本から見えてきた未来

 鴨川シーワールドが挑戦し、みごと手にしたこの新しい技術は、ほかの珍しいサメたちや深海生物の骨格標本作りへの転用も期待されています。

 今、白い骨になったメガマウスザメは、水族館内の「ロッキーワールド」の地階に展示されています。ダイナミックな骨の動きからは、暗い海中で大きく喉の奥を開けて、まさにプランクトンを吸い込もうとしている姿が目に見えるようです。

 「今振り返ると、捕獲した当時はとてもこんな標本が作れるとは思えませんでした。でも、調べて試して実践していくうちに、あふれるように可能性が広がっていきました。諦めなければ不可能はないのだと、そう教えてくれたのがこのプロジェクトです。このサメは骨になってしまったけれど、こんなに不思議で面白い生き物が房総の海を泳いでいるということを、身近に感じていただけたらうれしいですね!」(大澤さん)